柏木克友の岡ようご崎ます

地元愛知県岡崎市での日々を綴ります

本読みました「1分で話せ(マンガ版)/伊藤洋一(マンガ 清水めりぃ)」

岡ようご崎ます!

 

今回は、本読みましたシリーズ第3弾となります。

 

書籍『1分で話せ(マンガ版)/伊藤洋一(マンガ 清水めりぃ)』を読みました。

 

楽天Kobo電子書籍ストア: マンガですぐ読める 1分で話せ - 伊藤 羊一 - 4524815617410

 

マンガ版と言っても、大半が活字で構成されています。とは言え、マンガの部分は、具体的に例を知り、理解をしやすくするために一役かっている、そんな1冊でした。
その学びポイントと感想についてまとめます。
この後、内容としては、要点が約9,600文字、感想が約200文字あります。
よろしくお願いいたします。

【要点】

プロローグ

●ダメなプレゼンの例
・話が長すぎ
・結論がふわっとしている
・どうしたいのかよくわからない
・練習も詰めも足りない

●まずは1分で話す癖をつけてみよう。

●短ければいいというわけではない。
不要な部分を省いて結論を相手に伝える。1分でまとまらない話は、結局、何時間かけても伝わらない。無駄に長く話そうとするから、ぐちゃぐちゃになってしまう。
日常生活でも同僚との会話でも取引先との会話でも1分で話すを使いこなせたら話上手な人になれる。根拠や事実に基づいていると説得力が増す。すっきり簡単にできればさらに良し。

はじめに

●90%の人は、1分で話せないばかりに損をしている。何が言いたいのかがなく、だらだら話しても、相手には伝わらない。相手に伝わなければ、仕事ができる人になれない。自分の思いもやりたいことも理解してもらえない。

●「結論」+「根拠」+「例えば」。このストーリーさえ作れるようになれば明確に伝えられるようになる。この部分だけでも覚えてもらいたい。

第1章 伝えたいことを話せば、伝わるわけではない。誰も教えてくれなかったコミュニケーションの基本の基本

1-1 人はあなたの話の80%は聞いてない

●人はあなたの話の80%は聞いていないと言う状況が普通。

●人の話を聞いている時、全然違うことを考えている経験があるはず。 学校で人の話を静かに聞くと教えられてきた私たちは、静かに話を聞いていることが大半。

●どんなにプレゼンが上手くなっても、こちらの言うことを100%理解できない。 これは相手の理解力が低いわけでも自分の伝え方が悪いわけでもない。みんな聞いていなくて当たり前と認識しよう。

1-2 1分で話せ

●人の話を聞いていないのが普通だから短く話すことが大事。

●プレゼン力は、人に動いてもらう力。

●1分で話せるように話を組み立て、伝えよう。特に忙しい上司や役員などを相手にするときは、1分の方が聞いてくれる確率が高い。

●1分でまとまらない話は何時間かけても伝わらない。

●どんな話でも1分で伝えることができる。

1-3 右脳と左脳に働きかける

●左脳と右脳の両方に訴えかける事が大切。

●情熱(右脳)だけで人は動かないが、ロジック(左脳)だけでも人は動かない。

●人は左脳で理解し、脳で感じて、それでやっと動ける。論理的に話せなければ相手は理解できないが、伝える側自身に情熱がなければ、相手が動いてくれるわけは無い。

第2章 「根拠」と「結論」でロジカルに話そう

2-1 誰に、何を、どうしてもらいたい?

●何のためにプレゼンをするのかを言語化すると、ほとんどの場合、 どこで・誰に・何を・どうしてもらいたいという構造になっている。

●鍵は誰に。 プレゼンは人に何かを伝えて、動いてもらったりすることを目指して行う。

●相手が誰かをイメージしながらプレゼンを作る。
具体的には以下のようなこと。
・どういう立場にいるのか。
・どんなことに興味があるのか。
・どんなことをプレゼンに求めているのか。
・専門的な要素についてどれくらい理解できるか。
・何をどんなふうに言うと、ネガティブな反応をするのか。

●聞き手のイメージができれば、その人たちの反応を想像しながら準備できる。話す内容、言葉遣い、話し方など、その聞き手のイメージに基づいて伝える内容を作る。

●例えばプレゼンのコンテストなら、審査員は何人いて、どんな人で、どんな表情をしていて、自分のどんな言葉に反応するだろうか。何を言われたらうなずいてくれそうなのかと想像する。

●社内の企画会議なら、どんな人が出席していて、何を望んでいて、今どんな課題があるのか、考えてみる。

●とにかくまずは相手のことを先に考える。

2-2 ゴールは何か?

●次に考えるべきはゴールは何か。このプレゼンを通して、聞き手をどういう状態に持っていくか。どこをプレゼンのゴールとするのかを言語化する。

●具体的に言えば、聞き手が何らかの意見を表明してくれればいいのか。賛成してくれたらいいのか。 実際に動いてもらう必要があるのか。聞き手がどこまでやればいいのかを決める。

●聞き手のことを考え、どういう状態に持っていきたいかを見定めてから、実行するために何をすればいいか、何を伝えればいいかを逆算で考える。

2-3 てっぺんのないピラミッド

●起こった事象事実を報告されただけでは、聞いてる人は、「で?」ってなる。 伝えていることがてっぺんのないピラミッドになっている。

●ロジカルシンキングを勉強した人はピラミッドストラクチャーを学んだ人も多いと思う。話には結論と根拠があり、ピラミッドストラクチャーとは、その結論を一番上に、根拠はその下に並べたもの。根拠は複数あることが多いので並べてみると三角形、つまりピラミッドのような形になる。これをピラミッドストラクチャーと言う。

●事象や事実だけでは根拠だけがあり、結論がない。事例やデータだけをただ並べられても、聞き手は、このデータや事実から何を読み取ればいいのか、話しては何を主張したいのかがわからない。

●伝える事は、「これが結論です。理由はAでBでCだからです。」これだけでよい。 結論と根拠のセットを構築する。これができれば説得力が増す。

2-4 考える=結論を出す

●「結論を先に」と言われている。

●結論とは何か。「売り上げが伸びている。」「今年の展示会はEVが増えていた。」これらは結論ではなく、事実の羅列。

●聞き手に受け入れてほしい事は何か。これをはっきりさせる。

●結論を出していくためには、自分に問いを立ててみる。根拠を並べて、「だから何?」と問う。

●相手が欲しい結論は何かを考える。「これはこんな企画です」と言うことではなく、「これは売れます」か結論。もっと言えば、「これは売れます!だからやりましょう!」が結論。

2-5 結論が出ない時は判断軸ができていない

●考えるための時間があるなら、「根拠」「例」「結論」にあたる内容を、思いつくままに付箋に書こう。

●そして、今回の目的に照らし合わせて「だから何?」と結論を考えてみよう。結論が出せないと言う場合、たいていはそれをどういう判断軸に基づいて考えたらいいのかわかっていない。

● 付箋に書き出して、結論を確認しよう。

2-6 根拠は3つ

●結論を言うために、根拠(理由)が必ずある。

●根拠をたくさんあげても、長くて聞いていられない。しかし、根拠が1つだと論破されたり、反対されたら終わってしまう。目安は「3つ」。

●「結論」+「3つの根拠」。これが基本形。 「私の主張は、〜〜です。理由は3点あって、1点目はこう、2点目はこう、3点目はこうです。」と整理すると相手に伝わる。

●講演で、「理由は3点あります」と指を3本出して伝えた瞬間、聞いている人たちは、ノートにメモを取り始める。 プレゼンは、自分が伝えたいことを伝える行為ではなく、相手の頭の中に、自分が伝えたいことの骨組みや中身を移植していく作業。

2-7 仮置きの結論を出そう

●多くの人は、たくさんの根拠から積み上げて、なるべく客観的に、リスクのない結論を導き出そうとする。

●しかし、根拠となる情報を集めれば集めるほど、決められなくなる。どう整理していいのかがわからなくなってしまう。

●完全に客観的でリスクのない正解は存在しない。

● わからなくなった場合、まず、一番上の結論から作れば良い。

●情報が不完全なまま結論を出すために必要なのは「自分の軸」。 例えば、顧客ファーストなど。それでも結論を伝えるときに迷うようであれば、「仮置きの結論ですが」と添えても良い。

●大事なのは、議論のたたき台とすべく、仮でもいいから結論を出すこと。

2-8 意味がつながっていればロジカル

●ごく簡単にロジカルを説明すると、意味がつながっていればロジカル。

●理由を3つあげたとき、その理由や根拠が出した結論と意味がつながっていればロジカルと言える。

●意味がつながっていなくても、聞き手は、勝手に意味を解釈してしまうため、話が伝わっているようで伝わっていないことが起こる。

●他の人に聞いてもらい、意味がつながっているかチェックが必要。

2-9 プレゼンのフレームワークを知ろう

●話す型として、 プレゼンのフレームワークについて紹介する。

●SDS法とPREP法と言うものがある。

●SDS法は、サマリー(まとめ)、ディテイル(詳細)、サマリー(まとめ)と言うことで、詳細をまとめて挟みこむ。
「皆さんウォーキングをしましょう(まとめ)。有酸素運動であるウォーキングをすると、3つの利点があります。1つ目はダイエットになること、2つ目に生活習慣病を予防できること、3つ目は筋力アップにつながる事です。(詳細)ということで皆さん、ウォーキングをしましょう(まとめ)。」とこのようになる。

●PREP法とは、ポイント(主張)、リーズン(根拠)、イグジアンプル(例示)、ポイント(主張)の順で話すフレームワーク。
「皆さんウォーキングをしましょう。有酸素運動であるウォーキングをすると、3つの利点があります。1つ目はダイエットになること、2つ目に生活習慣病を予防できること、3つ目は筋力アップにつながること。例えば、3ヶ月ウォーキングを続けた〇〇さんは、体重が落ちて健康診断の数値も良くなりました。だから皆さんもウォーキングをしましょう。」

●こうしたフレームワークを使うと、プレゼンが力強く説得力を持つ。

第3章 「スッキリ・カンタン」で確実に伝える

3-1 スッキリ・カンタン

●人に話したりするときは、話を最後まで聞いてもらう事が大切。

●自分が誰かのプレゼンを聞いて、辛くなったときを想像する。難しい箇所があると、そこを考えているうちに、話は先に進む。

●一瞬でも聞き手が迷子になると、プレゼンが台無しになる。

●短い話でも、わからない言葉が出てきたら、脳はシャットダウンする。

●そのために必要なのは「スッキリ・カンタン」。

3-2 「基本的には」は不要

●話や原稿が長く、削りたくても難しい場合、最初に組んだロジックに合うものは残して、そうでないものはカットしていく。

●「基本的には」は不要。

●「先に述べたように」は、文章の場合に入れることが多いが、話すときには不要。

●「〜〜の観点で」「〜〜を念頭に」といった言葉は、なくても通じるなら不要。

●なくても通じる言葉はカットする。

3-3 頑張ったことは話すな!

●プロセスは話してはいけない。

●自分が頑張ったことを話したくなるが話すと長くなる。相手は聞きたいわけではない。

●気を使いすぎてはいけない。聞き手のひとりひとりに気を使いすぎて、発言しても、何が言いたいか分からないではいけない。

●特にプレゼンの場では「笑い」はいらない。ビジネスで面白いのは「ロジック」、笑いは求められていない。

●笑いは、たいていはしらけて終わる。

3-4 言葉もスライドもスッキリ

●すっきりとは、使う文字、言葉を少なくし、文章をややこしくしない。

●熱量を持っていると、ついつい、多くの言葉を使おうとする。

●聞き手が集中していなければ、多くの言葉は逆にノイズになる。

●自信がない時も否定されたくないために、つい多くの言葉で煙に巻こうとする。すると相手に何を伝えたいのかわからなくなる。

●スライドは、読まずに頭に入ることを目指す。使う言葉を少なくするために会場の最後尾から見て、読まずに言葉が入ってくるか試してみる。

●フォントサイズは、聞き手の人数がどのくらいかを確認した上で使うフォントサイズを変える。
50人程度に話をする場合は、最低サイズは32ポイント。
100人以上に話をするときには、最低54ポイント以上のサイズ。

●資料を配布する場合も、文字量が多すぎると、相手は資料を読み始め、説明を聞いてくれなくなるため、資料もすっと頭に入るものが良い。

3-5 中学生でもわかる言葉で

●大人でも、少し難しい言葉を使うと、すぐに迷子になる。

●中学生でもわかる言葉遣いを徹底する。わかる人だけわかればいいというプレゼンをするのでなく、広く聞き手に理解してもらいたいのであれば、「すっきり・簡単」が重要。

●言葉によって、聞き手がわかるかどうかを想像せずに使うと、理解されないばかりか、勘違いされることもある。

●聞き手のことをしっかり想像しながら言葉を使うこと。

3-6 通じないときは前提を入れる

●話が噛み合わないときの理由として、前提がずれていると言うことがある。対策として、「こんな事例において」「今の時代において」「このコミュニティで」といったような前提を入れる。

●例えば「あの人と仕事がしたい」といった時は、「もし、自分があの部署に異動したら〜」などの前提が必要。「10個売れた」と話す場合、「この業界では、1日5個が平均ですが〜」といった前提があったほうが伝わる。

第4章 イメージで相手を動かす伝え方

4-1 ロジカルに話すだけでは人は動かない

●第2章で紹介したピラミッドストラクチャーなど、ロジカルに話す基本ができていれば、相手は理解しやすくなる。

●しかし、わかりやすく話せばいいのかと言うと、それだけでは足りないこともある。

●仕事において伝えることの目的は、相手を動かすことである。わかりやすい、ロジカルであるだけで、人は動かない。 もう1歩、えいやと踏み出す何かが必要。

●ロジカルな話は左脳。右脳を動かす話し方も必要。

4-2 聞き手にイメージを湧かせる

●人を動かす話し方は、イメージが頭の中に生まれてくるような言葉をかけ、こうしたいなと思わせる。

●まずは、ロジカルに事実を認識してもらう必要がある。相手が事実を認識した上で、自分を当てはめて考えるようになるかどうか。聞き手の頭の中で想像が膨らんでいく。

●伝える側は、想像が広がるサポートをすれば良い。

●2つのアプローチがある。

●1つ目は、具体的にイメージしてもらうためにビジュアルを見せること。写真や絵、動画など、使えるものは何でも使う。

●2つ目は、ビジュアルで説明できる ものがない場合、言葉で聞き手にイメージを沸かせる必要がある。その時に使えるのは「例えば」という言葉。

4-3 「たとえば」でピラミッドの3段目をつくろう

●ビジュアルで説明できるものがない場合、言葉で聞き手にイメージを沸かせる必要がある。「例えば」と言って、具体的な事例を示す。

●3段目のピラミッドを「例えば」で作る。結論に対しては、3つの根拠をあげようと話をして来たが、短めに伝えようとすると、イメージがおろそかになる。そこで「例えば」を使って話すと、具体的になり、聞き手はイメージが湧きやすくなる。

●ピラミッドで説明するなら、2段目で根拠をあげて、3段目で実例をあげる。2段目の今期は3つ位、3段目は場合によりけりではあるが、それぞれ1つか2つで良いと思われる。

4-4 プレゼン資料もピラミッドで

●いきなりパワポに向かってはいけない。プレゼン資料を作る時、まずおおまかなロジックを書き出す。

●プレゼン資料を作成する肝となるのは、大半の時間を費やす下準備である。

●ロジックを組み立てる作業は、3段のピラミッドを使う。プレゼンで伝えたいメッセージを結論として一言でまとめピラミッドの1番上に持ってくる。

●次に結論の根拠を3つ書いてみる。3つの根拠は出てこない場合は、そもそも無理があるかもしれない。3つ以上出てきたらその中から相手に伝わりやすいものを選ぶ。3つの根拠が固まったら、それについての資料なりデータなりを集めて作っていく。

●プレゼン資料の基本は結論と3つの根拠。ロジックの組み立てにこそ時間を使うこと。

4-5 「超一言」で印象に残す

●大事なのは、自分の伝えたいことを、一言のキーワードで表すこと。

●その一言に、自分の伝えたい内容を包み込む。それを、めちゃくちゃ大事な一言という意味を込めて「超一言」と言っている。

●話を全て覚えてもらうことは諦めよう。全体は資料があるなら、それを見てもらえば済む。

●このキーワードは、かっこいいネーミングにする必要は無い。覚えやすく、その一言で、プレゼン全体が表現できるようなキーワードにできれば最高。キーワードを加えるだけで聞き手は、あなたの話を聞いてくれる。

第5章 実践! 伝え方の極意

5-1 動かしてなんぼ

●再度、プレゼンで大事なことを思い出したい。動かしてなんぼ。

●相手に説明し、動いてもらうには1分の内容で決まる。

●その準備のための時間は惜しんではいけない。

●相手を動かすためにできることは全部やる。

5-2 最初に何を言うか

●プレゼンする際には、「何を最初に言うか」はとても重要。

●相手によって全体を考える。相手を想像して設計する。想像とは何かと言うと愛である。 愛の告白は、相手のことを考えに考えたからうまくいく。

●ジョブズもスピーチの順番を間違えたことがある。 2007年、初めてiPhoneの発表をした時のこと。まず「革命的な3つの商品を説明します」と言った。これは聞き手の頭の中に枠組みを作る重要なテクニック。「1つは、タッチスクリーンのiPod」これは大きな拍手と歓声が起こった。「2番目に革命的なモバイルフォンだ」と言った。観客は興奮してさらに大きな拍手と歓声で会場が埋め尽くされた。「3番目に、これはインターネットコミュニケーターとしてのブレイクスルーだ」と言った。しかし、3番目の時の拍手は明らかに少なかった。ジョブズにとって、この3つ目を実現することこそ重要だったため、最後に持っていったのだろうが、聴衆の理解がそこまで追いついていなかったと思われる。

5-3 声を大きくする

●話すときに避けたいのは、相手がわかってくれないということ。相手から良い反応が返ってこない場合、だんだん萎縮してしまったりする。その解決法は、「単純に声を大きくする」こと。多くの人は声が小さい。良い反応でない場合、きっと7割位は、声が小さいからではないかと思われる。

●目の前の人、もしくは自分から一番遠い人に声と言うボールを届けるような意識で話す。力まず、大きな声よりも届けると言う意識が大切。

●相手の反応がないと話しにくくなる。しかし、後でめっちゃ良かったと言われる。聞き手の心はわからない。相手の反応がなくても気にしないこと。

●特に、オンラインの場合、 より相手の反応が薄く感じられる。 そのため、事前に「皆さんがわかっているかどうかは、皆さんの反応でしかわからないので、わかったらここぞとばかりにうなずいてくださいね。ハードロックのライブでのヘッドバンキングみたいに。」などと言うと、大きな反応をしてくれたりする。

5-4 大勢の前で話すには

●相手を見る。やるべき事は、相手に声を届けることであるため、聞いている人を見る。オンラインだったらカメラを見て、そこに向かって届ける。

●「1対N」と「1対1」を使い分ける。

●大勢が聞いている場合は、その場にいる全員に声のシャワーを浴びせるような感じで声を出す。

●それだけだと、一人ひとりに言葉が入っていかない。 うなずいている人がいたら「どうですか」と言ってその人に声をかける。時々そうやって1対1の瞬間を作る。

●行ったり来たりしながら、全体にも、一人ひとりにも言葉が届くよう配慮する。

●緊張しそうな時は、ミッキーの真似をする。スタート前にステージに立って、ミッキーの真似をする。本番前に手で頭の上に耳を作りながら高い声で、「こんにちは!僕ミッキー!」とやってみると、それ以外の大抵のことは恥ずかしくなくなる。

●間違っても相手は聞いてくれる。間違えましたと修正すれば良い。

●「えー」「あのー」は使わない方が良い。

5-5 質疑応答で上手に答える

●質問をされることがある。

●まずは時間稼ぎをすること。質問をいただきましたと、一呼吸おいて、質問を繰り返しながら、これは何のために質問しているんだろうと、相手の立場で考えてみると良い。

●次に、自分の話のピラミッドを振り返って、「結論」「根拠」「例えば」のどの部分に関して、なぜ、何を聞きたくて質問しているんだろうと考える。もし相手の質問の意図がわからなければ、「私は、質問の意図をこう理解しましたが正しいでしょうか」と、質問自体の方向性をちゃんと確認してから回答すると良い。

●質問されてその答えがわからなかったら、「正直にわかりません」と答える勇気を持とう。「良い質問ですね。私は現時点では分かりません。勉強させてください。」と答えよう。

5-6 「リトル・ホンダ」をつくる

●大事なのは、話している自分と相手を俯瞰で見ること。

●話している自分と、聞いている相手のことを客観的に見ているもう1人の自分を置き、常に相手は自分に対してどのような印象で受け止めているのかをチェックしてもらい、そのフィードバックを受け、話し方を変えていく。

●相手が持つイメージがわかない場合は、実際に相手の席に座ってみる。

●サッカー本田圭佑選手が、2014年にACミランに移籍するとき、「心の中のリトル・ホンダに聴きました。そうしたらミランでプレイしたいと答えました。それが決断した理由です。」と記者会見で話していた。 これこそが客観の自分。

5-7 準備が大事

●準備のための時間を惜しんではいけない。

●徹底的に相手を研究。話の筋道を考える。相手がどんな例なら聞いてもらえるのかを考える。

●資料も、相手が見て一発で理解し動いてもらうため、どのフォント、どのサイズ、 どの色を使い、どういう写真に、どんな加工するか検討して作成。

●相手を動かすため一番効果的な姿勢や声の出し方、 間合いを考える。

●著者がソフトバンクアカデミアでプレゼンを行った時も、本番前に300回練習した。時々録音し、聴きながら、よくわからないといったことを振り返り、改善していったらいつの間にか300回になっていた。

5-8 根回し・アフターフォローも行なおう

●相手に動いてもらうため、プレゼン時間以外の機会も使って働きかける。

●社内会議での説明等は、事前に根回しができたり、会議後にアフターフォローができる場合がある。

●根回しとは、事前に「こんな話をしようと考えている」と伝えて、あらかじめ相手の理解を進めておくと言うことで良い。

●アフターフォローについては、プレゼンをしたのに、どうも反応が良くない。その時は、聞き手を捕まえて、「詳細を改めてご説明したいのですが」と言って即座に行動すべき。

●ゴールに対して確実性が高まるのなら、徹底的に機会を追求すべき。

5-9 ライブでダイブ

●話し方だけではなく、姿勢・立ち居振る舞い・意気込み・顔つき・目つき・声の出し方・間の取り方など、すべての要素をフル活用しながら、聞き手を動かしていく。

●ミュージシャンは、ライブをやる。自分たちの曲やメッセージに合わせた身振りやアクションをする。ライブの気持ちで相手に訴えかけよう。

●では、「ダイブ」とは何か。ステージの上で微動だにせず話すよりも、客席に近づいたり、物理的に動けなければ精神的に飛び込んでいく、距離を縮める方が良い。

5-10 伝えたい言葉はあるか

●これまで紹介してきた技術は、とても大事なこと。しかし、人に何かを伝え、動いてもらうために1番重要な事は、あなたの思いである。

● これから伝えようとしている事は、自分が1番詳しいし、自分はそのコンテンツに1番自信を持っているし、1番好きだ位の強い思いを持ち、その思いを聞き手にぶつけることが不可欠。

● そんな伝えたい言葉があるか。あるならそれをぶつければ良い。

【感想】

多くの人は、「人に伝えたい」と思えば思うほど、いろんな情報を浴びせてしまいがちだという印象を持っています。私もそうかもしれません。
当然ですが、人は意識しないと自分をコントロールできない生き物です。
客観的な「第3の目(自分)」で持って俯瞰して観察し、短く、スッキリ、カンタンに大切なことを伝えていきたいと思いました。
本書は、そのためのエッセンスが網羅的に示されていて、とても参考になりました。明日から使っていきたいと思います。

【最後に】

最後まで読んでいただきありがとうございました。もっと細かい内容や具体例が気になる場合は、ぜひ本書を手に取ってみてください。より理解が深まると思います。

マンガですぐ読める 1分で話せ [ 伊藤羊一 ]

 

マンガですぐ読める 1分で話せ【電子書籍】[ 伊藤 羊一 ]

 

ありがとうございました!